さくりの子育て

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SNSへの子どもの顔出しについて

前々から気になっていたテーマ、『子どものSNSでの顔出し』について、とあるドイツ第二公共放送のとある番組を見ました。

 

Dürfen wir Kinder im Internet zeigen?  子どもたちをネット上に出しても良いか。

SNSに子どもの写真!?

youtu.be

 

ひとつのテーマに賛成派と反対派がわかれて討論し、お互いを説得そして譲歩していく番組。

 

『子どもの写真をSNSに載せるかどうか』

 

今回の参加メンバーは、ママYouTuberやブロガーの他、子ども保護団体の役員、Tiktokクリエーターのエージェント創業者たちがいました。

 

 

 

討論は、どちらかというと、子どもの人権の観点から、終始反対派の人たちが優勢でした。子どもの人権にかかわることであり、子どもの成長やかわいい言動・行動をアップロードし、親が収益を得た場合は、それは児童労働にあたるのではという法的な部分まで討論は発展していきました。

「わたしたちはフランスのように、もう少し厳しいルールを設けなければ」という意見もありました。フランスでは、ソーシャルメディアと子どもの関係がもう少し厳密に法律によって定められているとか。

そこで、賛成派のインスタママが「じゃぁ、おむつのテレビCMに出ている子どもたちはどうなるの?(私たちのSNS投稿は)それと似たようなもの」と反論する場面がありましたが、これに関しては、以前広告代理店で働いていたという反対派の女性が「CMに未成年を起用する場合は、児童福祉課の厳しい監督のもと、撮影に至るまでの数々の細部にわたる取り決めを経て、ようやく撮影・編集、そして多方面からのチェックが入り、公開になるが、個人ブロガーやインフルエンサーの場合、そのあらゆる工程が、自分たちのみにゆだねられている。」と畳み返していました。確かにこれは正論です。お金が発生するという部分は同じである一方で、それまでの過程で、多くの大人たちが決まりに則って動いています。

 

印象的だったのは、日本の議論でよく言われる、「SNS顔出しによって、子どもが危険にさらされる」という点よりも、子どもの人権の観点からSNS投稿を反対する意見が多かったことです。

 

賛成派からは、「子どもも家族の一員。私たち家族のことを応援してくれている人たちに公開することは、子どもたちも喜んでいる。子どもたち自身も何を載せて、何を載せたくないか、自分たちで判断できるようになってきた」「インターネットは現代では、普通の場所である。子どもたちにも、そこで活動させてあげたい。変な場所としてではなく、私たちが生活する場所なのだ」という声がありました。

確かに、インターネットの世界は今後、今の世界観ではない世界観で発展し、もっと普通の日常の場になっていくのかもしれません。例えば、そこでネットの世界に足を踏み入れたがゆえに起こりうる犯罪や危険性も、「自動車に乗って遠くへ行くことが可能になった代わりに自動車事故により、それまで起こりえなかった危険を招く」ことが、自動車社会の当たり前として今の世界では受け入れられていることと、似ているような気がしてきました。

 

4日前に投稿された番組動画に、現時点で1800件以上のコメントが上がっている点からも、多くの人が疑問を抱いているテーマなんだと思います。

 

私自身は、これからも子どもたちのSNSへの顔出しはしないと考えています。

学生時代から使用しているFacebookには、過去何度も、家族の顔出しの写真を載せたこともありますが、それはあくまで「自分の友人や知人への近況報告」が目的でした。とはいえ、Facebookでつながっている友人は本当に友人なのか?知人程度の間の人にもする近況報告かという疑問もあり、今後は、個人的にやりとりのある友人のみへの公開設定に切り替えようと思っています。

 

そして、私にとってインスタグラムやツイッターは、不特定多数の人の中から、趣味や志向を共有できる人と繋がれる場所でもあるので、今後も特定できる子どもの顔出し写真や動画は使用しないつもりです。

 

ソーシャルメディアの中で生きていく濃度や頻度は個人差もありますし、今年生まれた子どもたちが大人になるころには、ソーシャルメディアに対する、全く違う価値観が生まれているのかもしれません。

 

肝心なのは、子どもたち自身が気持ちよく育っていけること!

親から大切にされていると感じ、安心して育っていけること!

 

それでは、今日もおひとりさま時間(昨日投稿)を満喫すべく、寝る前の読書タイムにはいります。 

 

読んでくださり、ありがとうございました。